VPNとは?

1.拠点間での情報共有は専用線が主流

2000年初頭まで、離れた場所にあるPC同士を接続するには、専用線での接続が主流でした。専用線は、固定された2地点間で常に通信ができるようにするネットワークサービスであり、基本的に24時間いつでも通信が可能で、他人の通信の影響を受けることはありません。

このため、「機密性が高く安定している」というメリットがありました。しかし、専用線は導入の手間やコストがかかるため、ほとんど大企業でしか利用されませんでした。

専用線は一部の企業しか導入できない

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2.専用線からVPNへ

専用線はセキュリティが確保された反面、非常に「高価」という欠点があります。

一方、インターネット回線などの公衆ネットワークは「安価」という反面セキュリティは確保されていません。そこで、インターネット回線等の公衆ネットワークを利用しながらセキュリティを確保したサービスとしてVPN(Virtual Private Network、仮想プライベートネットワーク)が登場したのです。

専用線からVPN

VPNは暗号化通信によりインターネット上の2つの地点を接続し、そのセッション上で仮想的なネットワーク(LAN)を構成することにより離れた場所にあるコンピュータ同士やネットワーク同士を安全かつ自由に接続することができます。

ただし、不特定多数のユーザーが利用するインターネット回線を使うので、自分のネットワークと他のネットワークを区別し、自分のネットワークを他者が閲覧、改ざんできないような技術を使用しています。これにより、専用線ほどの厳密な品質保証を求めなければ、はるかに安価に簡単に離れたパソコン同士を接続できるようになりました。

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3.大きく分けてVPNは2種類

インターネットVPNイメージ
インターネットVPN
データの転送に一般的なインターネット回線を利用する。出口と入口とで暗号化/複合化を行う事で、公衆網であるインターネットを安全に利用する自前のVPN網。
広域IP通信網イメージ
IP-VPN
通信事業者が管理・用意する専用のサービス網でデータを転送する。利用できるプロトコルはIP限定。

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4.VPNと専用線の比較

専用線を比較すると、インターネットVPNは他よりも安価だがセキュリティ面に不安。専用線はセキュリティ面は安心だが高価であるという結果となりました。


インターネットVPN IP-VPN 専用線
セキュリティ ×
不特定多数の方が利用

契約者のみで利用

特定の方のみ利用
導入・運用
専用線よりは容易

専用線よりは容易
×
専門知識が必要
機器・管理 ×
専任スタッフが必要

シンプルな構造
×
専任スタッフが必要
費用
数万〜数百万

月額150万〜200万
×
月額数百万
利用範囲
機器があればどこでも

同一ISP内に限定
×
構築ネットワーク内のみ

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5.VPNのこれまで

VPNの登場で、専用線に比べ、安価で簡単に離れたパソコンへ接続できるようになりました。専用線やIP-VPNと比較すると、セキュリティ面では甘くなりますが、それでも通常のインターネットよりも遥かにセキュリティは確保されています。

専用線ほどのセキュリティを重要視しないのであれば、インターネットVPNはコストパフォーマンスに優れたサービスであるといえます。しかし現状では、大規模な企業以外ではまだまだ導入し難い存在となっているのです。

なぜなら、

月額数十万円以上が主流
専用のルーターやゲートウェイなどの機器を購入しなくてはならない。
導入・管理コスト
専用機器の選定、さらに管理・メンテナンスを各自で行わなくてはならない。外注業者もあるがコストはかかる。
専門知識が必要
専用機器の設定・管理を行う為専門知識が必要となる。
回線・接続場所が限定
通信事業者が提供しているサービスでは回線が限定される。

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6.ASP型VPNの登場

これまでのVPNが持っていた様々な障害を解消すべく立ち上げられたのが、「GMOどこでもLAN」です業界初の“ASP型”として提供することで、非常に安価で簡単な利用を実現しました。


従来のVPN GMOどこでもLAN
月額料金 数十万円以上が主流 3,300円(税込)から
導入・管理 各社で行う 専用ソフトのインストールだけ
専門知識 必要 不要
回線・接続場所 限定される 限定されない

詳しいサービス内容については「GMOどこでもLANとは」ページをご覧ください。

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